乗り物恐怖、嘔吐恐怖症など不安症の症状の解説

不安症の症状、原因、治し方

概要

不安症は神経症の症状の一種であり、不安神経症やパニック障害とも言われる症状になります。
また、この症状は神経性不安症とか社交不安症と呼ばれることもありますが、この場合は不安神経症やパニック障害というよりも他人恐怖(社会不安障害)の意味合いが強くなると思います。
ですから、ここでは社交不安症は除外して解説させて頂きます。
不安症でよく見られる症状は、下記の表にも書かせていただきましたが、過呼吸や動悸の予期不安のために電車やバス、飛行機といった乗物に乗れないという形で現れてきます。
出張の仕事の多い人が移動のために飛行機や新幹線に乗る時に不安になってしまうというパターンになることが多いように思います。
中には、このために出張を取りやめてしまうという人もいるくらいなのです。
なお、こういう時の過呼吸や動悸の症状が不安発作(パニック発作)と言われるものですが、この時は、「このまま死んでしまうのではないか」と、死の恐怖を強く感じるものなのです。
つまり、これが不安症の症状の場合の特徴だと言って良いと思います。
最近は不安症の症状のために心療内科や精神科の病院に行き、うつ病だと診断され、仕事を休職したり辞めなければならなくなっている人も、けっして少なくないように思います。
しかし、これは非常に残念なことだと思います。
つまり、本来、体には異常がなく、単に「とらわれ」が出来ているだけですから、適切な対応をすれば、充分、仕事に復活できるものなのです。
現在では、不安症の原因は他人恐怖(社会不安障害)や社会恐怖症と同様に、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンの分泌量の異常から起こる脳の問題であると言われ、薬物療法で治療することが一般的になっていますが、この方向ですと、一生、薬に頼らなければ行動できないということになってしまうパターンになってしまう危険があるのです。
また、このようにSSRIなどの薬で不安症を治すという方向では、症状を表面的に抑えるだけであり、根本的な原因の解消にはなっていないと言えるのです。
ですから、SSRIといった抗うつ薬で治す方向よりは、森田療法などの精神療法で不安症の根本的な治療をしていった方が良いのだと思います。
目的本位や「あるがまま」など、森田療法の考え方を身に付けていく中で過呼吸や動悸の裏に隠された「死の恐怖」の「とらわれ」が解消してくることで、不安症を完治することが出来るものなのです。
なお、不安症に悩む人は、同じ神経症でも、対人恐怖症や上がり症に悩む人とは違って、外向的で人付き合いも上手く出来る人が多いように思います。

具体的な症状について

下記の8種類が、不安症の代表的な症状になります。


・急に心臓がドキドキし、今にも心臓麻痺で死ぬのではないかと感じる時がある。(心臓神経症)
・不安で電車やバスに乗ることが出来ない。(乗り物恐怖)
・不安で家族と一緒でないと外出できない。(外出恐怖)
・急に呼吸が苦しくなり、恐怖を感じることがある。(過呼吸、過換気症候群)
・不安で一人で留守番できない。(留守番恐怖)
・突然、動悸が起こってしまう。(不安発作、パニック発作)
・吐き気がしてしまい外で食事が取れない。(外食恐怖、嘔吐恐怖症)
・不安や恐怖心のため飛行機に乗れない。(飛行機恐怖症)

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